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Children子どもの矯正

Children Orthodontic子どもの矯正

なぜ小児矯正治療(早期矯正治療)が必要なの?

●咬み合わせの改善であごの成長バランスを整える

子供の時の矯正治療は、身体の成長発育と大きく関わっているのが特徴です。 かみ合わせが悪いと、顎に偏位(ずれ)があることが多く、そのまま放置した場合、顎の成長に影響をあたえる可能性があります。 矯正治療は大人になって始めることもできますが、顎の成長は完了しているため、骨格の改善にまで至りません。成長期に悪いかみ合わせを治療することで、顎の成長を正常な状態へと導くことができます。

子どもの矯正
主訴出っ歯
診断名Angle Ⅱ 級 上顎前突
年齢8才 8ヵ月
装置機能的矯正装置
(バイオネーター使用後歯列矯正用咬合誘導装置(マルチファミリー))
治療期間1年 6ヵ月
治療費(税別)¥300,000
(この他、検査診断料¥40,000、および来院時に観察料¥3,000が必要です)
説明取り外し式の装置を装着します。取り外し式の装置の場合は、装着時間が短いと、なかなか改善しません。
子どもの矯正
主訴受け口
診断名Angle Ⅲ 級 反対咬合
年齢8歳6カ月
装置上顎前方牽引装置、上顎セクショナルブラケット装置(いわゆるワイヤー装置)
動的治療期間1年4ヵ月
治療費(税別)¥300,000
(この他、検査診断料¥40,000、および来院時に処置料¥5,000または観察料¥3,000が、また装置除去時に保定装置料¥30,000が必要です)
説明マルチブラケット装置が外れた後は、保定装置(後戻り防止装置)にて、経過観察を行います。歯の磨き方が悪いと、虫歯や歯肉炎になりますので、歯ブラシを丁寧に行うことが大切です。

●口元の悪い癖を改善できる

お子様のお口元を観察してみて下さい。指しゃぶりや舌をかんだりすることはありませんか。また、唇や爪を咬んだり、お口がぽかんと開いていたりすることはありませんか。このような癖のことを「口腔習癖」といいます。口腔習癖は、歯並びに影響し、成長期の子どもに対し「噛むこと」「呼吸」「発音」「飲み込み」などの機能の発達に悪影響を与えることがあります。

小児矯正(早期矯正治療)のメリット

1.虫歯になりにくくなる

歯並びが悪いと、食べかすが挟まりやすくなります。また、歯ブラシが均一に当たりにくく、磨き残しが原因でむし歯になりやすくなります。特に、生えてきたばかりの永久歯は、虫歯になりやすいので注意が必要です。歯並びを整えることで、虫歯になりにくくなります。


2.永久歯列の治療期間が短くなる

小児期に矯正治療をすることにより、顎の成長を正常な状態へと導いたり、永久歯の生え方を整えることができます。それによって、永久歯列になって始める本格矯正治療の期間が短くなったり、治療を必要としない場合があります。


3.将来の本格矯正治療時の抜歯の可能性を減らせる

矯正治療で顎の成長を促したり、永久歯の生えるスペースを作ったりすることによって、本格矯正を行う時に抜歯の可能性を減らせます。


4.外科矯正(手術を併用した矯正治療)の可能性を低くできる

悪いかみ合わせの影響で、顎が偏位したまま成長が完了してしまうと、骨格に歪みが出てしまい、外科矯正が必要となるケースは少なくありません。早期の矯正治療をすることにより、悪化を防ぎ、将来手術をする可能性を低くします。


5.コンプレックスを解消する

出っ歯や受け口、でこぼこなど、コンプレックスを感じている子供も少なくないと思われます。小児矯正で、歯並びやかみ合わせを治療してあげれば、お子さんの心の健康を守ってあげることにつながります。


6.正常な発育が期待できる

小児期に歯並びや口元の悪い癖を直すことにより、その後のあごや口腔機能の正常な発育が期待できます。

3歳児からの受け口治療

受け口でお悩みの方はすぐにご相談を

  • 3歳児検診で反対咬合と診断された。
  • 以前医師に、「様子を見ましょう」と言われたが、受け口がだんだんひどくなっている。
  • 両親のどちらかが反対咬合である。

なぜ、3歳から受け口を治療するの?

幼少時の症状で歯科医師に相談しても、「永久歯になれば改善されることもあるので、しばらく様子を見ましょう。」といわれることも多いかと思います。
確かに、幼児期の受け口(反対咬合)は自然治癒が見込まれると言われています。

受け口(反対咬合)だった子どもは、成長と共に自然治癒する可能性も期待できるのですが、3歳の時点で受け口(反対咬合)だった子は、その可能性はとても低くなります。なお、成長が進むにつれて放っておくと受け口がさらに悪化してしまう場合があります。

また、受け口を放置することでいじめの原因になる場合もあります。個性のひとつとして割り切れば問題ありませんが、些細なことがきっかけで成長期の性格形成に影響を及ぼす可能性があります。 さらに、食事がしにくくよく噛まないことから成長に影響を及ぼす可能性もあります。

現在、3歳児検診では4~5%の割合で、反対咬合がみられるようです。3歳児検診で反対咬合と診断されたら、まずはご相談を。

小さな子供でもできるの?

「3歳児に装置をつけると嫌がってトラウマになる」というのは昔の話。症状によって使用する装置が決まってきますが、取り外し式の装置であれば、痛みを伴うことなく治療が可能です。(もし痛みが出た場合は、使用を中止して下さい。)

受け口の症例

受け口の症例
主訴受け口
診断名反対咬合
年齢3才7カ月
装置歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)
治療期間10カ月
治療費(税別)¥100,000
(この他、検査診断料¥40,000、および来院時に観察料¥3,000が必要です)
説明夜間、寝る時に使用するので、お子様の負担は少ない装置です。しかし、簡単に取り外しできるため、使用してくれないと、改善しません。使ってくれることがポイントです。

歯並びに影響を与える習慣や癖について

習癖による影響

習癖とは習慣となっている良くない癖のことを言います。以下にあげる習癖は、成長期の子どもの歯並びを悪化させる要因の一つです。


指しゃぶり

指しゃぶり

乳幼児が指をしゃぶる癖は誰にでもありますが、この癖が持続すると、開咬や上顎前突を引き起こす原因となります。3歳頃の指しゃぶりは無理に止めさせる必要はありませんが、5歳になっても指しゃぶりを続けているようであれば、歯並びに影響する割合が大きくなってきます。

唇をかむ(咬唇癖)

下唇を習慣的に長期間吸いこんだり、咬んだりすることにより、上顎前歯が唇側傾斜したり、下顎の劣成長を引き起こし上顎前突になる原因となります。

頬づえ

頬づえ

成長期のあごの骨に頭の重さがすべてかかり、歯並びやあごの発育に悪影響を与える原因となります。成長期の頬づえは放っておくと、顔が曲がってしまう可能性もあります。

舌癖

舌癖

正常な飲み込み(飲み込み)は、上下の歯が軽く咬み合わさり、舌の先が上顎に吸い上げられ、唇が軽く閉じた状態で起こります。 リラックスした状態でも自然に舌の先が上の前歯の裏側の歯肉にあり、舌全体も上顎にぴったり奥までくっついている状態です。

舌癖

これに対し舌癖のある患者様では、舌は上下の前歯の間に突き出すようにして飲み込みが起こり、同時に唇の周りの筋肉が強く緊張します。リラックスした状態では、口がポカーンと開いたままで舌は下に落ちていることが多く、舌がいつも突き出ています。飲み込み時に前歯を押す舌圧は正常者の倍以上になり、普段の舌位や舌圧により開咬や上下顎前突などの不正咬合を引き起こす原因になります。また、矯正治療が順調に進まなかったり、矯正治療後に後戻りしたりすることもあります。

舌癖

舌癖改善トレーニング

舌癖を治して正しい飲み込みや鼻呼吸を導くトレーニングです。
通常、筋機能療法(MFT)と呼ばれます。
当医院では、歯科衛生士全員がMFTの専門教育を受けており、舌癖の改善に力を入れて治療にあたっております。矯正治療と併行して行うことが多く、1回あたり15分~20分程度です。


トレーニングには以下の効果が見込まれます。

  • 舌を上に吸い上げる筋肉の力を強くし、正しい飲み込みを習得できる。
  • 唇がいつも閉じるように、唇の周りの筋肉の力を強くし、引き締まった口元になる。
  • 治療後の安定した咬みあわせを維持できる。